内田 百鬼園

Posted by cot_n on 2010/02/26

内田 百けんの作品の中で「働いて稼いだお金はまだそれは粗である。お金の本当の有り難みがわかるのは、自分が一生懸命働いても稼げず、人が一生懸命働いて稼いだお金の中から無理をお願いして借りたり、人が借金してきたお金の中からさらに借りたお金をつかってみて初めてわかる」というようなことを読んだ記憶がある。僕は幸いまだお金を他人から借りた事がないので、本当のお金の有り難みはわからない。
派遣村の住人に2万円配ったら、何人かは所在不明になったり酒やタバコを呑んだりというニュースを聞くと、この人達もまだお金の有り難みがわかってないなと思う。この人達にも友達がいただろうから、「本当のお金の有り難み」を知るチャンスがあったはずであるが、借金の申し入れは実行しなかったのかもしれない。
今は貧乏がしにくい時代だと思う。昔の貧乏に比べれば今の貧乏なんてたいしたことはないと思うけれど、みんな際限ない豊かなくらしを求めて自分はまだ貧乏だと感じている人も多いのだろう。昔は「清貧」をしている人があちらこちらにおり、みんなで豊かなくらしを手に入れようと頑張っていたんだと思う。もちろん経済競争があったから今のにっぼんがあるので否定はしないが、今の金さえ儲ければ何をしてもいいような風潮や給料は高く、でも物は安くというような要求はどうかと思う。
うすうす感じてはいたが、お金をたくさん貯めている世代があるらしい。この方々はお金の有り難みがわかっているのだろう。しかし、内田百けんはたしかこのようなことも書いている、「お金は現象である。それを色々な物に換えて初めて意味がある。」たくさんのお金をせき止めている方々が早く決壊してくれれば下流にいる我々も潤うだろう。

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